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元湯温泉
大出館

TEL 0287-32-2438

宿泊料金　 ￥10,650 （二食付）
日帰り入浴　￥600，10:00〜14:00

大出館は、元泉館，ゑびすやを見おろす丘の上の宿。新湯温泉から１時間ほど歩いて着きました。入口およびフロントは３階にあり、通された部屋は、エレベータで１階下がった２階の212号室。明るく清潔な八畳和室＋縦長四畳のベランダ付で、窓から下の温泉宿が見えます。入れてくれたお茶を飲み、お茶請けの温泉饅頭を食べて一服後、お湯をいただきます。

浴室は１階奧にあり、まずは一番奥の混浴風呂、五色の湯・墨乃湯。脱衣後、開け閉めにコツを要する滑りの悪い引き戸を開けると石タイル張りの風呂場で、右手に黒い墨色をした墨乃湯、左手に灰白濁した五色の湯が掛け流されています。

墨乃湯は、入口から見て縦型の湯舟にお湯を張っていて、約４×２ｍの大きさ。湯温40.2℃の墨色のお湯は、入ると泡付きがあり、しっとりとしてすべすべ感がある素晴らしいお湯です。飲泉カップにお湯を入れてみますと、細かく黒い粒（硫化鉄？）が沈殿していて、飲用してみますと塩気のスープ味。見た目もあって墨っぽい鉄の味が加わった感じがします。なお、このお湯、翌朝は濃青がかった墨色でした。また、浴場区画の外にボイラ室があり、１本のホースがここに入っていましたので、たぶん加温・掛け流しでしょう。

〔源泉名〕墨乃湯 No.3
〔湧出地〕栃木県那須郡塩原町湯本塩原前黒山国有林矢板
　　　　　事業区101林班8の内(3)
〔泉　質〕含硫黄-Na-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩泉（中性低張性温泉）
〔源泉温度〕41.0℃（気温11℃）
〔湧出量〕7.7 L/min（自然湧出）
〔知覚的試験〕真黒色に混濁し、硫化水素臭および酸味、のちに苦みを有する
〔水素イオン濃度〕pH 6.7
〔蒸発残留物〕2,099 mg/kg（Fe²⁺14.7 mg/kg）
　　平成4年4月16日調査

次は、墨の湯の左手にある五色の湯。こちらは緑色がかった灰白濁色のお湯で、湯舟は約1.5×３ｍの大きさ。湯温は38.6℃で、やけにぬるいなと思ったら、前に入った人が、加水したままお湯を上がったようで、翌朝は43.5℃と熱めでした。こちらもとろりとした入りやすいお湯で、肌に付いた墨の湯を落とすのにいお湯でしょう。卵スープ状の湯花がゆらめく湯口からの湯を飲用してみますと、硫化水素臭味のゆで卵味がします。

そして、浴場区画の一番手前にある御所の湯。内風呂と露天風呂を備えています。内風呂は石タイル張りで、片側にアールを切った湯舟があります。お湯は43.9℃と熱めですが、白緑色の濁りがあって、しっとりとした浴感。よく暖まるお湯です。

りっぱな屋根が掛かった露天風呂は石組みで、やはり白緑色の濁り湯を張っています。やはりしっとりとして、みずみずしいお湯は、湯温42.5℃とこの冬の時期適温で、いい浴感。湯上がりはたっぷり汗が出ました。

〔源泉名〕御所の湯
〔湧出地〕栃木県那須郡塩原町大字湯本塩原字湯本101番8
〔泉　質〕含硫黄-Na-塩化物･炭酸水素塩泉（中性低張性高温泉）
〔源泉温度〕71.3〜67.6℃（気温15.8℃）
〔湧出量〕138.4 L/min（掘削自噴 間欠）
〔知覚的試験〕微黄色で澄明、硫化水素臭および酸味、のちに苦みを有する
〔水素イオン濃度〕pH 7.1
〔蒸発残留物〕3,346 mg/kg
　　平成5年10月1日調査

☆ 食 事 他

６時10分からの夕食は部屋出しで、風呂から戻ると膳が並んでいます。
献立は、
・茶碗蒸し
・岩魚の塩焼き
・きのこのおひたし
・湯葉
・刺身
・きのこと山菜の油揚げ包み
・地鶏肉の焼き物＋サラダ
・そして野菜・きのこ・牛肉の陶板焼き
塩焼きが冷めていましたが、質・量ともにたっぷり、おいしくいただきました。

翌朝は６時半に起床。晴天の朝の露天湯は暖まっていい心地。左下に近代的な外観の元泉館，その奧にゑびすや、そして、右手には渓流が見えて、いい山間の温泉地の風景です。

６時50分からの朝食も部屋食。川魚の甘露煮，焼き海苔，ハムサラダ，卵焼き，貝の煮つけ，山菜の漬け物がおかずで、ご飯は蒸かしでしたが、朝湯の後とあって三杯飯が進みました。

（2004/02/20 　16:30 Check-in）


〔浴場の形態〕混浴内風呂（墨乃湯），20:00〜21:00：女性専用
　　　　　　　男女別内風呂・露天風呂，家族風呂１
〔公共交通アクセス〕那須塩原市営バス 元湯温泉口より徒歩 または 塩原温泉より送迎
〔その他〕日本秘湯を守る会