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奥鬼怒温泉郷
八丁の湯

TEL 0288-96-0306

入浴営業時間　10:00〜15:00
入浴料金　￥500

鬼怒川温泉駅前から１時間半ほどバスに乗って女夫渕温泉着。乗客のほとんどが加仁湯と八丁の湯の送迎バスに乗り込んで行きますが、今回、わたしは歩いて八丁の湯をめざします。ハイキング道は、入りっぱなが通行止めになっていて、スーパー林道の蛇行した登り道を行きます。天気はいいものの、風がそこそこ強く、落ち葉の舞う道。もう寒い冬が間近です。

一登りした後、道標に従って急な土道をぐいぐい下って橋を渡り、鬼怒川源流沿いの歩道に入ります。久々の山靴ですが、足にフィットして快く歩けます。
落石注意の立て札を頻繁に見て少し歩くと森林帯に入り、背筋をぐっと伸ばしたカツラの木が印象的です。

晩秋の風景を眺めながら歩いているうちに八丁の湯前の広場着。加仁湯への道に沿ってずらりとログハウスが並んでいます。お湯に入る前に先ず腹ごしらえ。石の椅子に座っておにぎりを食べながら前方を見ますと、薄茶の犬が横になっていて女性客と戯れています。この温泉犬は、"チビ"の名とはうらはらの大きな犬で、人なつっこいのですが、動作がどうも緩慢。登山の方から聞いた話では、以前はしゃきっとして登山道を付いてきたそうですが、足を挫いてからゆったり状態になったとのこと。でも、温泉療養が効いたのか、足を引きずってはおらず、寝ころんだり、付近を歩き回ったりして奔放にふるまっています。

帳場で入浴料を払い、右手の赤い←に従って進むと脱衣所で４段の棚にプラ籠25個，￥100ロッカー10庫の他、カーテンで囲った女性客用の簡易脱衣場があります。

外に出た風呂場には露天風呂が３つ。最初は、すぐそばにある矩形の湯舟をパスして石段を下り、滝を正面に眺めながら入浴できる石組の湯舟に入ります。先客は２人いて、２つの大石のそばでお湯を楽しんでいます。

清潔感ただよう透明湯の底は青緑色に染まっていて、薄茶色の湯花が舞っています。入らせてもらったお湯は湯温40℃とややぬるめですが、しっとりとしていい肌触り。滝を眺めながらの入浴はなんともぜいたくな気分です。ここは、中空木の湯口の下がやはり暖かく、湯口からのお湯を手に受けて飲んでみますと、硫黄臭味、軽めの温泉味がします。

続いては、脱衣所近くにある矩形の湯舟に入ります。
細かく白い湯花が舞うお湯は、湯温が43℃ちょいあって熱めですが、この時期の露天湯としてはいい湯加減。先に入った滝見の湯より熱いせいもあって、清冽な感じがします。こちらも中空木の湯口から源泉が注がれていて、飲用してみますと、やはり硫黄臭味ですが、やや塩味が強い温泉味がします。貸切状態でのお湯を楽しめたせいもあり、ここが一番気に入りました。

そしてラストは、石段を登って入る滝の横の湯舟。石組、貸切風呂風の小さな湯舟で、湯温は41.5℃と適温です。やはりしっとりとしたお湯ですが、やや深めで、下の湯舟ほどゆったり入る気にならなかったのが残念なところです。

（2004/11/27　12:57)


〔源泉名〕野天風呂(下) 八丁の湯 第４号源泉
〔湧出地〕栃木県塩谷郡栗山村大字川俣876-2番地
〔泉　質〕単純温泉（中性低張性高温泉）
〔泉　温〕52.4℃
〔知覚的試験〕無色澄明および無味でわずかに硫化水素臭を有する
〔水素イオン濃度〕pH 7.2
〔溶存物総計〕0.571 g/kg
　　平成10年12月18日調査
〔浴場の形態〕混浴露天風呂，女性専用露天風呂，男女別内風呂
〔温泉犬〕大きいけれど仕草の可愛い"チビ"
〔その他〕日本秘湯を守る会
〔公共交通アクセス〕栗山村営バス（現在は日光市営バス）女夫渕温泉下車 徒歩約 65分